あらすじ
私立伊旦高校1年生の古見硝子は容姿端麗だが、人と話すことを極度に苦手としている。入学して間もないある日、同級生の只野仁人は彼女の秘密を知ってしまうが、筆談をかわすうちに彼女の「友達を100人作る」という夢に協力することになる。一方、伊旦高校は県下有数の進学校という触れ込みだがアクの強い生徒ばかりが集まる学校であり、古見と只野が目標を達成するためには前途多難な日々が続くのだった。
引用元:ウィキペディア(Wikipedia)
初回放送レビュー
制作がOLMですがOLMはチーム単位ですので一概に期待値が高いか低いかの判断は難しいところです。しかし、第1話を観た感じでは作画のクオリティの方は問題無さそうです。
脚本は赤尾でこですが本当に売れっ子ですね。安定感もかなりのものです。
今回、第1話を観たトータルの感想としては素晴らしかった。本当に素晴らしかったです。2021秋アニメの中でも間違いなく上位に入ると思います。
しかし、筆者がひとつだけ気になった点があります。それが以下のシーン。
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このシーンは少々物足りなく無かったですか?筆者個人としては第1話で一番大事なシーンどころか、このシーンが無ければ今後のストーリーの全てが始まらない作品の中で最も重要なポイントだと思います。それが『じ』の一文字を書いたワンカットの後が全て書いてるシーンなんてあっさり過ぎると思います。これを書く只野だっていくら勢いで書いたにしてもかなりの勇気が必要だったと思うわけですが、こんなにあっさりと書かれてしまっては何か物足りなさを感じてしまいます。
全文を書いてから古見さんが驚くようなシーンになるわけですが、一文字づつ書いてく中で古見さんの驚きを表現しても良かったですし、古見さんが『よろしくお願います。』と書いた時のようにチョークの粉が落ちる演出で間をもっと取っても良かったのではないでしょうか。
逆に古見さんが『よろしくお願います。』と書くシーンでは古見さんの手も震えていて細かな表現がとても出来ていました。
さらにもうひとつ言えば筆談の文字で黒板がいっぱいになるシーンでは、もっと時間の経過が感じられた方が良かったと思います。例えばですが最初は書くスピードの遅い古見さんが黒板での筆談に慣れてきて、書くスピードが徐々に上がっていくなどがあれば完璧だったのではないでしょうか。
あくまでも気になった点ですので、現状でも素晴らしいのは間違いないです。チョークの音やBGMのタイミングに音量、カメラの位置に日差しの入り方など完璧です。
初回放送なのでEDを削って前述したシーンに時間をたっぷり使って欲しかったというのはありますが他が完璧だから気になってしまうだけであり、他のアニメだったら逆に気にもならないところです(笑)
~総評~
2021秋のアニメでは『先輩がうざい後輩の話』と双璧を成すぐらいの安定感がありました。もちろん非の打ち所が無いというわけではありません。
あくまでも筆者個人の感覚ではありますが第1話で達した期待値や高揚感を最終話までに超える回は無かったのではないでしょうか。
原作の内容や構成など様々な要素が絡み合うのは分かってはいますが登場キャラクターが増えすぎたことにより、視聴者が求めている古見さん成分が回を追うごとに薄まってしまっている気がしました。筆者だけかもしれませんが古見さんと只野くんの距離感が少しずつですが縮まっていく描写がもっと欲しかったです。
山井さんに限っては視聴者側が求めている空気感をぶち壊す勢いなので、山井さんが登場しない話のほうが微笑ましく観ることが出来ました。もちろん山井さんはそういうキャラクターなので、視聴者にウザさを感じさせるほどに熱演している日高里菜は素晴らしいと思います。
ただ最終回の最後には『2期製作決定!』が発表されましたので、1期はクラスメイトの紹介といった意味合いも含めた流れであって、古見さんと只野くんの距離感といった繊細な描写や視聴者の求めているであろう心が癒されるほっこり感を2期で多めに配分して欲しいと願っております。
2期は2022年4月予定と3ヶ月後なので分割の2クールといった感じでしょうか。期待して待ちましょう。また、まだ観ていないという人がいれば、4月までに観て備えておくのも良いのではないでしょうか。
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