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『不滅のあなたへ』の評価・感想

©⼤今良時・講談社/NHK・NEP
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第15話 「トナリという名の少女」

悪くは無いといった感じですがどうしても第11・12話の出来の良さを知ってしまっているので、そこと比べてしまうとイマイチに感じてしまいます。

今回のAパートでは前回と同じでフシの迷いや躊躇いなどがあり、成長の見えなさにイラッとしてしまったのは私だけではないはず。また同様にトナリの胡散臭さにも不快感を感じてしまいました。出来ることならこういった流れを次週にはあまり引っ張らない構成にしては貰いたくないところです。

Bパートからノッカーとのバトルになりますが、これも今までのノッカーとのバトルに比べればイマイチ迫力やスピード感に欠けてしまいます。

今回だけの構成でいうならAパートの内容はサクッとやってもらって、ノッカーとのバトルをもっとじっくりと描いて欲しかった。

前回とAパートであれだけフシとトナリの不完全さというか、己の未熟さみたいなものを描いたのだから、それらを伏線に次回ではそれらが腑に落ちる程に視聴者が納得のいくような構成や演出を期待したいところです。

マーチやグーグーを取り戻したところだってあっさりし過ぎな気がします。

第16話 「子どもたちの夢」

冷静に考えればジャナンナ島の話になってまだ4話目ですが、どことなく間延びしていて飽きが来ているのは私だけでしょうか。

今回はトナリの過去が分かる話となっています。
トナリの親父が闘技場で優勝しますが、トナリは「そこに父は立っていなかった」と言います。この真意がイマイチ伝わってこなかったような気がしてしまいます。幼少のトナリには人を殺めて声高らかに笑う父を父と思いたくなかったのか、それともそんな父を本当に父じゃないと思ってしまったのでしょうか。前者だと死体を漁った意味が分かりませんし、後者だと漁港でのシーンはもう少し違った描写が欲しかったように感じてしまいます。

この真意は今後描かれるのか、さらに言えばトナリの母親を殺したのはトナリの父親なのかも今後描かれないと、トナリの父がジャナンナに来て変わってしまったのか、それともそもそもが人を殺めるような人間だったのかなど不明な点が残ってしまって、何だか気持ち悪いです。

決勝でまさかニナンナ編が伏線となっているのは予想外でした。パロナに変身できることの伏線の回収もでき納得が出来ます。フシが「殺してやる!」と激高したシーンのトナリのリアクションはどういったものなのでしょう。話が少し戻りますが、トナリの父親が闘技場で人が変わってしまったのと被ってのリアクションだったのかと勝手に思っています。

第17話 「先覚者」

観ていて少しだけイラっとしてしまうのは私だけでしょうか・・・。フシは甘すぎるでしょう。今後の話の展開は分かりませんが、またトナリが死んでフシがトナリに変身できるようになってしまう的な内容なら残念すぎます。もちろん原作のストーリーというものがありますので、そういった展開だったとしてもしょうがないのですが、私が言いたいのはジャナンナ編が長いような気がするということ。もう少しまとめようがなかったのでしょうか。あまりに長く感じてしまうと視聴者目線ではトナリに情が移ってしまいます。今回は無事ハッピーエンドで終わるというならこの長さでも問題ないですが、そうでないのなら短くまとめた方が良いというのが私の意見です。

トナリも死ぬ展開なら、フシはグーグーの死から何を学んだのかも分からなくなってしまいます。

次回以降の展開を観て、今回の構成が素晴らしいものだったのかどうかを判断したいと思います。いや、既に間延びしている感はありますけどね・・・。

話は少し変わりますが前回書いたフシが「殺してやる!」と激昂したシーンですが、私の考察とは違いトナリの中ではフシの中にも人間っぽい自分っぽい部分がある的なことに安心したみたいなことを言っていましたが、それでしたらトナリの驚いた表情はちょっと違うような気がしてしまいます。あの驚いた表情からは安心したような安堵の要素は無かった用に思います。

第18話 「進み行くために」

トナリが父親のことをどう思っていたのかなど気になっていた部分に関してはしっかりと描かれていて、かゆい部分に手が届いているあたりについてはとても良かったです。

ただ、ジャナンナ編も既にハッピーエンドじゃない感がハンパないです。全てのアニメがハッピーエンドである必要性は無いですが、ここまで18話もやって全てがハッピーエンドじゃないとなってくると正直フシは何を以って成長しているのかが分からなくなります。
もしダークファンタジーという路線を行くのなら個人的な見解ではありますが12話くらいで完結してくれないと視聴者的には観るのが億劫になってきてしまいます。マンガやアニメを観る人達の大半はマンガやアニメから何かしらの得るものがあるから観ているのだと思いますが、私は今のところ不滅のあなたへから何を得られるのかがイマイチ分かりません。

アニメを構成している作画などの様々な要素を見ればアニメとしては悪くは無いと思いますが、視聴者に何を感じ取って欲しいのかが分からなければ勿体無いといわざるを得ません。

もちろんそんなアニメはごまんとあるわけですが・・・。

第19話 「さまよう殺意」

やっとジャナンナ編終了です。できる限りのハッピーエンドって感じなのでしょうか。もしトナリまで死んでいたら印象がもっと変わってしまうところでした。

トナリとサンデルはジャナンナ島に残ることを決断しますが正直何がその選択をさせたのかが私には分かりませんでした。今までの話の中にジャナンナ島を思いやるような描写があったのでしょうか。私が見逃していただけ・・・?仲間達の死を受け入れるのもあっさりでしたしイマイチしっくり来ないところがたくさんあります。

トータル的に見てジャナンナ編は時間をかけてやっていたわりには、中途半端な内容になってしまっている感じがしました。仮にこれが原作のままだったとしても、これでは伝わりきらないものがあるのですからアニメ化するにあたってそこを補完する何かがあっても良かったと思います。

そもそもウーロイやミァやウーパにとどめをさしたのはフシなのでしょうか・・・。そこは御想像におまかせします的な感じなのかも知れませんが、そこが曖昧だと今後のフシの見方が変わってきてしまう気もします。ハヤセを殺さないあたりからフシは今だ不殺なのですかね。海に手足を縛ったまま放置も相当ですけど・・・。

第20話 「残響」

フシとピオランの再会からフシとピオランの別れまでが描かれており、思いもよらない第20話での最終回となっています。

フシに気付くピオランやあたかも人間のように感情を動かされるフシ。今までの話の中で描かれ、積み重ねてきたものが最終話にて描かれている。

そういったことを考えれば第20話で終了という構成は良い感じのところでキリ良く終われたのではないかと思う。終わりでは第2期に向け知らないキャラクターが肉塊から生まれてくるなど意味深かつ不穏な終わり方になっています。

綺麗にまとまって終わりを迎えたけど、何だかもの少し物足りない終わり方だったような気もします

~総評~

序盤~中盤の面白さに比べて中盤~終盤は右肩下がりに感じてしまった。その原因としては、やっぱりハッピーエンドが無いということが大きいのではないでしょうか。序盤の無力さは仕方が無いものの20話やって手に入れたものが人としての感情だけでは少しばかり寂しすぎます。

もちろん原作がそうなっているのですからしょうがないのは分かりますが、さすがにこれではコアなファン層が付いたとしても幅広い層から支持してもらうのは難しいと思います。筆者も人にオススメできる作品では無いと考えます。やはりハッピーエンドを求める人数の方が多くを占めるからです。

アニメの出来としては悪くは無いが年間何百本とアニメがある中でこのアニメをチョイスするには決定的な何かが足り無さ過ぎます。

2022年秋に第2期が放送とのことですが、正直観るかどうかは分からないレベルです。忙しければ観ないですし、暇だったら観るというぐらいでしょうか。

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